1997年:香港で鳥インフルがヒトへ感染

平成9年10月9日号

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ
新聞キャプチャ

 1997(平成9)年10月9日発行のMedical Tribune紙は、香港において鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスの人への感染が確認されたことをショッキングに報じています。A/H5N1株がヒトに感染するのは初めてのケース。

 記事では、1968年に匹敵するインフルエンザ大流行を心配する研究者のコメントを紹介しています。 歴史の高見に立つわれわれは、1997年のケースではヒト・ヒト感染は起こらず、パンデミックに至らなかったことを知っていますが(鳥からヒトへの感染が18人、うち6人が死亡)、新型コロナウイルス感染症を経験しただけに、未知の感染症に遭遇したときの不安は共感できます。

 同号では、20周年を迎えた日本高血圧学会の矢崎義雄会長(当時東京大学第三内科教授)へのインタビュー記事も掲載しています。基礎研究と臨床研究の融合を目指す同会長の意気込みが伝わってきます。

 なお当時、高血圧の領域では、「Ca拮抗薬安全性論争」が盛んでした。同号掲載の記事体広告では、安全性をアピールする製薬企業の熱い思いがにじみ出ています。いまやエッセンシャルドラッグとして、実地診療に定着したアムロジピン。あの論争はなんだったのでしょうか...。

「Medical Tribuneが報じた昭和・平成」企画班

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