博士号や各学会が所管する専門医や認定医といった肩書・資格は、医師が所属大学や医療施設などでキャリアパスを描く上で重要な"通行手形"ともいえる存在である。しかし、分梅クリニック(東京都府中市)院長の種村孝氏はこれらの肩書、資格を一切持たず、55年の長きにわたり自分の腕を頼りに医師としての道を切り開いてきた。Medical Tribune創刊55周年を記念した今回の特別インタビューでは、救急患者に対応する脳神経外科医として、また近年は在宅診療医として医療の最前線に立ち続ける同氏に、医師を目指した原点や得難い経験を振り返っていただいた。(関連記事「自分のための医療を貫き半世紀」)