朗報!60歳以上対象にRSVワクチンが本日承認

意外と多い高齢者のRSV感染症

東北文化学園大学医療福祉学部抗感染症薬開発研究部門 特任教授/
公益財団法人宮城県結核予防会 理事長 渡辺 彰

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 本日(9月25日)、60歳以上を対象とするグラクソ・スミスクライン(以下、GSK)社のRSウイルスワクチン(商品名アレックスビー)の製造販売が厚生労働省に承認された。RS〔Respiratory Syncytial(呼吸器の合胞体)〕ウイルス(RSV)感染症は新生児~小児の疾患と思われがちだが、実際には高齢者の罹患も多く、肺炎を発症して重症化するケースも少なくない。システマチックレビューとメタ解析に基づく推定値によると、日本では60歳以上のRSV関連呼吸器疾患の発症は年間約70万例、このうち入院は約6万3,000例、入院例における死亡は約4,500例とみられている1)。以下、成人・高齢者におけるRSV感染症の実態とワクチンによる予防効果について解説する。

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