脳膿瘍全例登録が示す記述研究の大切さ

治療戦略に役立つリアルワールドデータ

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 

(© Adobe Stock ※画像はイメージです)

 感染症屋はしばしば診るが、そうでなければかなりまれな疾患、それが脳膿瘍だ。1年生存率は80%程度、生存者の7割に神経学的障害が残存する。

 脳膿瘍の原因は多彩だ。結核菌や真菌、寄生虫(自由生活性アメーバなど)など、多種多様な微生物が脳膿瘍の原因となる。よって、一意的な「脳膿瘍の治療法」は存在しない。

岩田 健太郎(いわた けんたろう)

岩田氏

1971年、島根県生まれ。島根医科大学卒業後、沖縄県立中部病院、コロンビア大学セントルークス・ルーズベルト病院、アルバートアインシュタイン医科大学ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院を経て、2008年より神戸大学大学院医学研究科教授(微生物感染症学講座感染治療学分野)・神戸大学医学部付属病院感染症内科診療科長。 著書に『悪魔の味方 — 米国医療の現場から』『感染症は実在しない — 構造構成的感染症学』など、編著に『診断のゲシュタルトとデギュスタシオン』『医療につける薬 — 内田樹・鷲田清一に聞く』など多数。

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