ノバルティス、抗がん薬とJAK阻害薬の小児用製剤を発売

ルキソリチニブ、ダブラフェニブ+トラメチニブ

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 ノバルティス ファーマは昨日(11月20日)、①造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(ステロイド投与で効果不十分な場合)の小児(12歳未満)に対する経口JAK阻害薬ルキソリチニブ(商品名ジャカビ)、②標準治療が困難なBRAF遺伝子変異を有する進行・再発の固形腫瘍(結腸・直腸がんを除く)およびBRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫(LGG)に対するダブラフェニブメシル(商品名タフィンラー小児用分散錠10mg)とトラメチニブ ジメチルスルホキシド(同メキニスト小児用ドライシロップ4.7mg)の小児用製剤―を発売したと発表した。(関連記事「米・BRAF変異陽性固形がんへのBRAF阻害薬+MEK阻害薬が迅速承認」)

 ①のルキソリチニブは、4種類のJAKファミリーのうちJAK1および2を選択的に阻害し、シグナル伝達兼転写活性化因子(STAT)などを介したサイトカイン・成長因子のシグナル伝達を抑制して造血および免疫機能を制御する。国内では2014年7月に「骨髄線維症」、翌年9月に「真性多血症(既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る)」、2023年8月に「造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)」の適応を取得しており、今年(2024年)9月には「造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)」の小児(6歳以上12歳未満)に対する適応拡大を取得していた。

 ②のダブラフェニブメシル+トラメチニブ ジメチルスルホキシドは、従来の成人用製剤では嚥下が困難だった低年齢の小児患者にとって、より服用がしやすくなるというアンメットメディカルニーズに応えるとともに、26㎏未満の低体重例での治療も可能となる(関連記事「小児・AYAがんのドラッグ・ラグ解消に前進」)。

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