睡眠の質は炎症性関節炎の痛みや精神状態にどう影響する?

大規模データを用いた横断研究

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研究の背景:関節リウマチと乾癬性関節炎は睡眠障害が多い

 睡眠障害の一般的な有病率は女性が41.5%、男性が35.3%とされるが、関節リウマチ(RA)の患者では50~75%、乾癬性関節炎(PsA)の患者では45~85%とより高いことが報告されている。

 睡眠障害のRA患者は痛みの増加、気分の低下、圧痛関節数の増加が指摘されているものの、腫脹関節数は睡眠障害の有無に関連しないとされる。また、炎症性関節炎の睡眠障害は痛みが主な原因とされるが、痛みにはうつ状態や痛みに対する破局的思考が関与すると報告されている。

 そこで今回、RAとPsAの患者における睡眠不足や併存疾患と痛みや精神状態との関連について検討した横断研究を紹介する(Joint Bone Spine 2024; 91: 105744)。

羽白 誠(はしろ まこと)

はしろクリニック院長。大阪大学大学院招聘教員。1986年大阪大学医学部卒業。1991年大阪大学大学院(皮膚科学)で博士課程修了。1994年箕面市立病院皮膚科医長、関西労災病院皮膚科医長、1999年大阪大学大学院非常勤講師、2001年国立大阪病院(現国立病院機構大阪医療センター)皮膚科部長、2004年大阪警察病院皮膚科部長、2008年神戸女学院大学人間科学部非常勤講師を経て、現職(大阪大学大学院招聘教員は2005年から)。

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