【2025年医学はこうなる】矢野邦夫
浜松市感染症対策調整監/浜松医療センター感染症管理特別顧問

【私が選んだ医学2024年の3大ニュース】
1.劇症型溶血性連鎖球菌感染症の増加
2024年は劇症型溶血性連鎖球菌感染症の患者数が過去最多を記録した。この感染症は別名「人食いバクテリア」と称されており、発症後数日で症状が悪化し、致死率は30~50%に上る。患者数は2010年以降徐々に増加し始め、2015年ごろから急増、コロナ禍であった2020~23年は増加傾向がいったん止まったものの、今年に入ると再び大きく増加した。
原因病原体である溶血性連鎖球菌は、通常は咽頭炎や伝染性膿痂疹など軽症の感染症を引き起こすにすぎず、咽頭や皮膚に保菌していても無症状のことが少なくない。劇症型溶血性連鎖球菌感染症の発症に至る条件は明確でないが、患者数が増加している背景として、小児での咽頭炎の増加に伴い、重症化リスクがある人の身近な環境に溶血性連鎖球菌が存在するようになり、曝露しやすい状況になっているのかもしれない。また、英国型溶血性連鎖球菌(UK系統株)の分離頻度が増加していることも原因の1つと考えられる。UK系統株は従来株に比べ発赤毒素の産生量が約9倍多く、伝播性も高いことが知られており、現在関東地域を中心に増加が見られている。
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