治療時間を半減、rTMS装置NeuroStarの新モデル発売

帝人ファーマ

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 帝人ファーマは昨日(1月15日)、うつ病に対する反復経頭蓋磁気刺激 (rTMS)装置NeuroStar(以下、ニューロスター)の新モデルを今年1月27日に販売開始すると発表した。従来モデルと比べ、1回当たりの治療時間を約半分の最短18分45秒に短縮可能としている。(関連記事「うつ病の維持療法としてのrTMS」)

 ニューロスターはrTMS療法に用いる装置で、 頭部に当てた磁気コイルから非侵襲的に左背外側前頭前野に4秒間の磁気刺激を与え、その後26秒間休止するサイクルを約40分間繰り返し、週5回、計20~30回行うことでうつ症状を軽減、消失する効果が期待される。世界で18万2,000例(昨年6月末時点)の治療実績がある一方、患者および医療従事者の治療時の負荷軽減が課題となっており、治療時間の短縮や取り扱いの簡便化が求められていた(関連記事「日本でなぜ経頭蓋磁気刺激は普及しないのか」)。

 新モデル「NeuroStar TMS治療装置(冷却機構ありモデル)」は、2023年11月に製造販売承認事項の一部変更承認が認められたもので、磁気刺激間の休止時間を従来の26秒から最短で11秒まで短縮でき、1回の治療時間が既存治療の約半分(最短18分45秒)で施行可能になったという。

 同社は、1回当たりの治療時間が短くなることで患者負荷が低減され、治療の脱落率の軽減が期待でき、医療従事者の業務負荷も軽減されることから、人的コスト削減による採算性の向上が見込まれるとしている。なお、従来モデルのニューロスターについても、有償のアップグレード用キットを購入すれば最短18分45秒の治療法が実施できるという。

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