仮想アダルトビデオで良質な精子が採取できる!? 精液の質めぐる検討で驚きの結果 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする こんにちは、プライベートケアクリニック東京の小堀善友と申します。もともとは一般泌尿器科の専門医でしたが、現在は性感染症、男性不妊症、性機能障害を専門とする都内のクリニックに勤務しています。専門性の高いクリニックだけあって、一般の病院ではお目にかからないような珍しい症例をよく目にします。先生方の学びにつながるような症例を、定期的に紹介します。 私は男性不妊症の専門家ですが、信用していないこの領域の検査の1つに精液検査があります。精液検査は、男性不妊症を調べる最も重要な検査ではありますが、とにかく誤差が大きいのです。世界保健機関(WHO) laboratory manual for the Examination and processing of human semen 5th editionに記載されている図を見ると、5例の精液検査データにおける総精子数と精子濃度が日によって大きく変動することが示されています。 精液検査のパラメータの変動がいかに大きいかがお分かりいただけると思いますが、私は日によって値が10倍変動すると患者さんに説明しています。つまり、精液検査の結果はあくまでも「目安」であって、パートナーの妊娠の結果を保証する指標ではありません。不妊治療の分野では、精液の検査結果よりもパートナーに子供ができたという結果が最も重要なエンドポイントとなります。 医療の分野においては、精液検査ほど結果にムラがある検査は他にはないと思います。例えば、血算や腫瘍マーカーの値が10倍も誤差が生じるような検査法があるとすれば、とても診療に導入することはできません。 とはいえ精液検査は臨床で用いられているので、今回は精液検査で得られる精液の質にちなんだ研究と症例を報告したいと思います。バーチャルリアリティー(VR)を用いて性的コンテンツを視聴しながらマスターベーションをした場合と用いない場合で、精子所見に変化が認められるか否かを検討しました。 図. 1年半における総精子数と精子濃度の変動(5例) (WHO laboratory manual for the Examination and processing of human semen 5th edition) 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×