アットホームさに惹かれ、縁もゆかりもない沖縄へ 友愛医療センターの初期研修 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 編集部から 研修医の実体験を通して臨床現場の生の声を伝える「初期研修リアル体験記」。国家試験に合格したばかりの先生は未来の自分を重ねながら、ベテランの先生はご自身の思い出を振り返りつつお読みいただければ幸いです。 白石 ゆり子 (しらいし ゆりこ) 所属:沖縄県立八重山病院小児科 研修先:友愛医療センター(2020年4月〜22年3月) 当直は月8回、救急の症例は翌日に全例フィードバック アットホームな雰囲気と優しい看護師さんに惹かれて、縁もゆかりもない沖縄に飛び込んで始まった初期研修。症例はたくさん経験したい、けれども休みなく働き続けるのは少し自信がないという自分にとって、友愛医療センター(沖縄県)はぴったりの病院だったように思います。同院を含め沖縄県の病院は月平均8回の当直を行っていますが、休息が十分に与えられること、周囲のモチベーションが高いことから2年間の研修をやり切ることができたと思います。 働き始めてから医師という仕事の重大さに改めて気が付き、果たしてこの仕事を続けていけるのだろうかと悩んだときもありましたが、同院にはこんな医師になりたいと思うロールモデルがたくさんおり、自然とモチベーションが上がりました。例えば、いつも楽しそうに指導し、教えていただいたことを研修医が診断できたときに自分たち以上に喜んでくれる指導医や、患者さんへ適切な対応ができず落ち込んでいるとき、入院となったその患者さんに一緒に会いに行こうと言ってくれた指導医の言葉には大変救われました。また、症例の数を重ねたとしても、自分がした対応が正しいのかどうか分からなければ不安になると思いますが、救急で診た症例を翌日に全てフィードバックしてもらうことができるので、自分が今できること、できないことがはっきりと分かり非常に勉強になりました。 写真1. エコーを用いた研修中の様子 CVカテーテルやPICCの挿入、挿管、腹水穿刺、縫合を経験 多くの医師が研修医を育てようと考えてくれている病院であり、中心静脈(CV)カテーテル挿入、末梢穿刺中心静脈カテーテル(PICC)挿入、挿管や腹水穿刺、手術中の縫合などいろいろな手技も積極的に経験させていただきました。研修医2年目でICUローテーション中に患者さんを担当させていただき、方針を決めてプレゼンをしたり、必要なデバイスの挿入を指導医バックアップの元で全て自分がさせてもらったりしたことはとても記憶に残っています。そこでも、研修医2年目の自分、専攻医1年目、専攻医3年目、指導医という屋根瓦式の教育があり、相談しやすいと同時に自分の数年後に目指す医師像が具体的に目の前にあったことが、とても良い刺激になりました。 初期研修2年目からは救急外来において、自分の判断で患者を帰宅させることが可能になります。もちろん上級医はバックアップとしていてくださるので、いつでも相談できる体制であり不安を感じたことはありませんが、責任感はすごく感じていたように思います。また、救急当直と病棟当直を兼ねているので、病棟からもコールが来ます。同時に対応が必要な事象が発生したときに、優先度を決めて対応するというマネージメント力も自然と身に付いたと感じています。 図. 外科研修時の1日の主な流れ 仕事から離れ、きれいな海でリフレッシュ 那覇空港から車で15分以内という立地も同院の魅力の1つです。県外出身者であっても、沖縄の玄関口からすぐに飛び立つことができます。少し車を走らせればきれいな海があり、仕事から離れてリフレッシュすることもできます。院内食堂がイチオシで、ランチは370円で4つのメニューから選ぶことができ、ボリュームも満点です。院内にはカフェやコンビニエンスストアもあるので、空いた時間によく休憩しに行っていました。 写真2. イチオシの院内食堂は370円でボリューム満点 初期研修の2年間は、医師としての姿勢を学ぶ期間でもあったと感じています。どの病院で研修しても最後は自分次第だと思うので、後悔のないように楽しい研修生活を送ってください。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×