ノボノルディスクファーマは5月14日までに、中等度~高度の肝線維化(ステージ2/3)および代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)を有する成人に対するGLP-1受容体作動薬セマグルチド(商品名ウゴービ)の有効性を検討する第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験ESSENCEのパート1において、良好な成績が認められたと発表した。なお、詳細はN Engl J Med(2025年4月30日オンライン版)に掲載された。(関連記事「ウゴービ、肝線維化とMASHを改善」)。 同試験では、対象をセマグルチド2.4mgを週1回皮下投与する群とプラセボ群に割り付け、240週間投与した。解析の結果、主要評価項目とした72週時における肝線維化の悪化を伴わないMASHの消失が認められた患者割合は、プラセボ群の34.3%に対しセマグルチド群では62.9%(推定差28.7%、95%CI 21.1~36.2%)、MASHの悪化を伴わない肝線維化の改善が認められた患者の割合はそれぞれ22.4%、36.8%(同14.4%、7.5~21.3%)と、いずれもセマグルチド群で有意に多かった(全てP<0.001)。 副次評価項目とした72週時におけるMASHの消失と肝線維化の改善の両方が認められた患者割合についても、プラセボ群の16.1%に比べセマグルチド群では32.7%と有意に多かった(推定差16.5%、95%CI 10.2~22.8%、P<0.001)。 これらの結果を受け、同社は米食品医薬品局(FDA)にセマグルチド2.4mgの承認を申請。申請が受理されるとともに優先審査指定を受けたとしている。