エンザルタミド、転移性ホルモン感受性前立腺がんで5年OSを改善

アステラス製薬

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 アステラス製薬は本日(5月23日)、経口アンドロゲン受容体阻害薬エンザルタミド(商品名イクスタンジ)について、転移性ホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)に対する有効性および安全性を検討する国際第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験ARCHESの非盲検継続試験(OLE)の結果を発表。プラセボ群と比べ、エンザルタミド群で全生存(OS)が有意に改善したと報告した(関連記事:「転移性ホルモン感受性前立腺がんへのエンザルタミド、CHMPが適応拡大の承認勧告」)。

 ARCHES試験の対象は北南米、欧州、アジア太平洋地域で登録したmHSPC患者1,150例。OLEでは、対象をアンドロゲン除去療法(ADT)に①エンザルタミドを上乗せする群、②プラセボを上乗せする群-に分け、5年OSを比較した。

 解析の結果、中央値で61.4カ月の追跡期間における5年OSは、プラセボの53%に対し、エンザルタミド群では66%と有意差が示され、死亡リスクの30%低減が認められた。

 高腫瘍量病変を有する集団、低腫瘍量病変を有する集団、ドセタキセル療法の前治療歴がある集団、同療法の前治療歴がない集団を対象としたサブグループ解析においても同様の傾向が示された(順に、ハザード比0.70、95%CI 0.56~0.88、同0.71、0.49~1.05、同0.67、0.43~1.05、同0.71、0.57~0.88)。高腫瘍量病変を有する集団ではOS中央値が36カ月延長していた。治療関連有害事象の発現率は既報と一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。

 詳報は、近日中に査読付き医学論文誌に投稿される予定。

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