バイオテクノロジー企業のライフテクノロジーズジャパンは昨日(6月16日)、一部試薬の自主回収が行われていた同社のコンパニオン診断(CDx)システム(商品名オンコマイン Dx Target Test マルチ CDxシステム)に関する情報を掲出。同製品の自主回収およびCDx検査結果の確認が完了したと発表した(関連記事:「オンコマインDx、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異を有するNSCLCへの承認追加」「オンコマインDx、NSCLCへのロルラチニブ・ダコミチニブのCDxとして適応拡大承認」)。 同製品をめぐっては、海外製造元による調査において、構成品BC15(Ion PGM Dx Library Reagentsに含まれる16種類のバーコード配列チューブの1つ)の一部に誤ってBC14のラベルが貼付されたことが確認されたことから、同社は今年(2025年)3月31日から該当試薬(表)の自主回収(クラスI)を進めていた。 表. 自主回収の対象となった試薬情報 構成品:Ion PGM Dx Library Reagents(製品番号A18928) ロット番号:S124_3038057、S124_2938695、S124_3038042、S124_3077027、S124_3038027 出荷時期:2024年9月11日~24年12月23日 出荷数量:271キット 当該試薬を使用した検体のCDx検査結果について、同社は「検査会社/医療機関での検査結果の確認が完了し、患者への影響が想定された全ての検査において、当該試薬を使用した検査の結果が適切であったことが確認された」と説明した。 ラベル誤貼付が発生した原因については「他のバーコード配列チューブとの偶発的な混入を防ぐための手順に不遵守があった」と説明し、①監督者および作業員を対象とした再研修、②製造作業前後における検証手順の追加、③定期的な現場観察の設定などの是正/予防処置を実施済みだとした上で、作業員2名での相互確認、光学式文字認識による照合、品質検査サンプル数の引き上げなどを導入予定としている。