今年(2025年)1月、日本臨床栄養学会は『亜鉛欠乏症の診療指針2024』(以下、『診療指針』)を公表した。前回2018年版(前回版)の発表以降に蓄積されたエビデンスを踏まえて、多様な慢性疾患における亜鉛欠乏の臨床的意義に関する内容が大きく見直された他、新たな亜鉛製剤や採血のタイミングが追加された。『診療指針』の作成委員長を務めた徳島大学大学院医歯薬学研究部腎臓内科分野教授の脇野修氏に、改訂の背景、亜鉛欠乏症の診療のポイントや今後の展望などについて聞いた。