日本の医療において医師偏在は解決すべき喫緊の課題となっており、厚生労働省では開業規制の可能性も含めて議論が続いている。一方、具体的な対策を盛り込んだ医療法改正案の成立が2025年通常国会で見送りとなるなど、今後の展望は不透明だ。医師偏在はどのように生じ、なぜ解決が難しいのか。そして現在、どのような対策が講じられているのか。医療政策が専門で、厚労省の「新たな地域医療構想等に関する検討会」で座長を務めた学習院大学学長の遠藤久夫氏に聞いた。