〔編集部から〕本連載は、主要医学ジャーナルに目を通すことを毎朝の日課としている医学レポーターが、SNS上での反響も踏まえ、毎週特に目を引いた論文5本をピックアップ。うち1本にフォーカスします。10月6~12日の1週間に公開された論文からフォーカスしたのは「降圧による認知症リスク」に関する論文。その他のピックアップ論文は、末尾をご覧ください。 「SBP<130mmHg」を達成しても... 高血圧例の降圧目標は「130/80mmHg未満」が世界標準となりつつある。しかし収縮期血圧(SBP)「<130mmHg」を達成した例では、拡張期血圧(DBP)が低下し過ぎると、認知機能が低下する可能性もあるようだ。 中国・首都医科大学のRuixue Yang氏らが、米国で実施された大規模降圧試験 "SPRINT" のデータを解析した結果として、10月10日、Circ Cardiovasc Qual Outcomesで報告した。 認知機能の維持を考えた場合、DBP下限を検討する必要はないのだろうか。