パドセブ+キイトルーダ、筋層浸潤性膀胱がんでEFS延長

アステラス製薬

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 アステラス製薬は本日(10月20日)、筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)患者において術前術後の補助療法として抗Nectin-4抗体微小管阻害薬複合体エンホルツマブ ベドチン(商品名パドセブ)と抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ)の併用により再発、病勢進行/死亡リスクが60%低下したとする第Ⅲ相EV-303試験の結果を公表。詳細は、欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2025)で発表された(関連記事「パドセブ、筋層浸潤性膀胱がんの第Ⅲ相で良好な結果」) 

 同試験では、シスプラチン不適応またはシスプラチンを用いた化学療法を拒否したMIBC患者を対象に、現在の標準治療である手術単独(膀胱全摘除術)と比較した。有効性の最初の中間解析において、主要評価項目とした無イベント生存(EFS)中央値は、手術単独群の15.7カ月に対し併用療法群では未到達と、腫瘍の再発、病勢進行/死亡リスクが有意に60%低下した〔ハザード比(HR)0.40、95% CI 0.28~0.57、P<0.0001〕。2年EFSは、手術単独群の39.4%に対し併用療法群では74.7%だった。

 主要な副次評価項目である全生存(OS)中央値は、手術単独群の41.7カ月に対し併用療法群では未到達と、死亡リスクが有意に50%低下した(HR 0.50、95% CI 0.33~0.74、P<0.0002)。2年OSは、手術単独群の63.1%対し併用療法群では79.7%だった。

 同併用療法は、シスプラチン不適応のMIBC患者に対する術前術後の治療法として生存期間の改善を示した唯一の治療法である。

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