中外製薬は10月20日までに、抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体アテゾリズマブ(商品名テセントリク)について、術後再発リスクが高い筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)患者を対象とした第Ⅲ相試験IMvigor011で、全生存(OS)および無病生存(DFS)の有意な改善が示されたと発表した。今回の結果は、欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2025)でも発表された。(関連記事「アテゾリズマブ、希少悪性リンパ腫への適応追加」) IMvigor011は、膀胱全摘術後にctDNA陽性を示した筋層浸潤性膀胱がん患者を対象に、術後補助療法としてのアテゾリズマブの有効性と安全性を検討した国際共同第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照比較試験。 解析の結果、OS中央値はプラセボ群の21.1カ月に対し、テセントリク群では32.8カ月(HR 0.59、P=0.0131)、DFS中央値はそれぞれ4.8カ月、9.9カ月(HR 0.64、P=0.0047)と有意に改善したという。