日本ベーリンガーインゲルハイムは10月24日までに、経口選択的HER2チロシンキナーゼ阻害薬ゾンゲルチニブ(商品名ヘルネクシオス)について、未治療のHER2(ERBB2)遺伝子変異陽性の進行性非小細胞肺がん(NSCLC)を対象とした第Ⅰb相試験Beamion Lung-1の結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2025)で発表したと報告。盲検下独立中央評価委員会により確認された奏効率は77%で、病勢制御率は96%に達したことなどを明らかにした。(関連記事「ゾンゲルチニブ、HER2陽性進行性NSCLCで承認」) 奏効例の内訳は、完全奏効が8%、部分奏効が69%だった。データカットオフ時点で、奏効持続期間(DoR)と無増悪生存(PFS)は未成熟ながら、47%は投与を継続中で、6カ月時点のDoRは80%、PFSは79%と有望な状況にあるという。 またESMO 2025で発表されたデータでは、同薬について未治療患者において管理可能な安全性プロファイルが報告され、有害事象は治療歴のある症例で確認され報告されたものと同様のパターンを示した。 同薬は米食品医薬品局(FDA)と中国医薬品評価センター(CDE)より、HER2チロシンキナーゼドメイン活性化変異陽性を有する切除不能・転移性NSCLCの成人患者の一次治療薬として、ブレークスルーセラピー指定を取得している。