新薬エクスプレス

Sibeprenlimab、成人IgA腎症対象の第Ⅲ相で良好な結果

大塚製薬

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 大塚製薬は本日(11月10日)、同社の子会社であるビステラ米・ビステラ社が創製したIgA腎症治療薬sibeprenlimab(開発コードVIS649)の有効性と安全性を検討する第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験VISIONARYについて、投与後12カ月経過時点の結果を米国腎臓学会(ASN)のKidney Week 2025で報告したと発表。結果の詳細はN Engl J Med2025年11月8日オンライン版)に同時掲載された(関連記事:「Sibeprenlimab、成人IgA腎症の第Ⅲ相で好結果」)。

 同試験の中間解析において、sibeprenlimab群では12カ月経過時点における24時間uPCR(尿蛋白/クレアチニン比)が56.6%減少(95%CI 50.8~61.7%)。一方、プラセボ投与群では5.1%(同6.7~15.7%)の減少にとどまり、プラセボ調整後の24時間uPCR減少率は54.3%(同46.4~60.9%)だった。

 sibeprenlimab群の安全性プロファイルは良好で、12カ月を通じてプラセボ群と同等だった。中間解析時点で、安全性解析に含まれた510例において、有害事象の発現率はsibeprenlimab群が74.1%、プラセボ群が82.1%と、同程度だった。有害事象の大半は軽度~中等度で、最も頻度が高かったのは上気道感染症(14.7% vs. 13.9%)、次いで鼻咽頭炎(12.4% vs. 10.0%)だった。

 なお試験は、副次評価項目とした推算糸球体濾過量(eGFR)に基づく24カ月間の腎機能変化を評価するため現在進行中で、来年(2026年)に終了予定。

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