協和キリンは昨日(11月19日)、抗インターロイキン(IL)-17抗体ブロダルマブ(商品名ルミセフ)とヒト型抗線維芽細胞増殖因子(FGF)23抗体ブロスマブ(クリースビータ)について、簡便な操作で自己注射などが可能な皮下注製剤を発売したと発表した。 ●ブロダルマブ(商品名ルミセフ皮下注210mgペン) IL-17受容体Aに対するヒト型抗体ブロダルマブは、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、強直性脊椎炎、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、掌蹠膿疱症を適応症とした自己投与が可能な皮下注製剤。 ブロダルマブ皮下注210mgペンは、薬液を自動的に注入するペン型の注射剤で、キャップを外して皮膚に押し当てるだけ(注射針が見えない設計)で操作が完了する。投与後は針カバーがロックされるため針刺し事故の防止が見込まれる。(関連記事「ブロダルマブ、皮下注ペン製剤が追加」) ●ブロスマブ(商品名クリースビータ皮下注シリンジ) ブロスマブは、X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症(XLH)および腫瘍性骨軟化症(TIO)といった、FGF23の過剰産生が引き起こす低リン血症性疾患に対し、FGF23に直接作用する唯一の薬剤。 今回発売された、薬液があらかじめ充塡されたシリンジ型の注射剤は、従来のバイアル製剤に比べ自己投与時の患者の負担軽減が期待される。また、投与プロセスが簡便になることから、臨床現場における医療関係者の負担軽減も期待される。(関連記事「ブロスマブ、皮下注シリンジ製剤が追加」)