<第1回>高齢者は"一般的"と"臨床的"に分けて考える

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

症例:90歳男性
血便で来院,下部消化管内視鏡で大腸がんと診断された。軽度の認知機能障害があり,手術や外科受診について相談すると,「まだまだ生きたいんです。ぜひ手術を受けさせてください」と気持ちを明かした...

何をもって臨床的に高齢者であると判断するか

 高齢者の臨床で難しいことの1つに,「この患者は"高齢者"である」と一律に定義する基準がないことが挙げられます。一定以上の年齢であっても若年・壮年層と同様のアプローチをすれば妥当である患者もいれば,65歳を超えたばかりなのにさまざまな衰えがあり高齢者の特徴を踏まえる必要がある患者もいるためです。

木村琢磨先生

木村 琢磨(きむら・たくま)

北里大学医学部総合診療医学・地域総合医療学准教授,北里大学東病院 在宅・緩和支援センター長。

長野県生まれ。東邦大学医学部卒業,国立東京第二病院(現国立病院機構東京医療センター)で初期研修,国立病院東京医療センター総合診療科で後期研修,国立病院機構東埼玉病院総合診療科などを経て現職。

高齢者の臨床は「さまざまな症候・疾患への対応」「専門診療科への適切なコンサルテーション」「家族」「地域」を念頭に置く,「多職種との恊働」「継続性」を踏まえるなど総合診療医の持ち味を生かせる,やりがいのある領域であると考えています。本連載では,高齢者の臨床について横断的に考えていきたいと思っておりますので,先生方からの忌憚ないご意見をお待ちしております。

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