薬剤師のための漢方薬講座/気血水とは? 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 漢方医学では、生体の構成要素を気・血・水という概念で捉えています。気・血・水の3つの要素がバランスよく体内を巡っていることで、生体が維持されています。いずれかが不足したり、あるいは巡りが停滞してバランスが崩れると、体に不調を来すことになります。 気・血・水、それぞれが不足したり滞るとどのような自覚症状が出るのか、またその原因は何が考えられるのでしょう。 1.気とは? 生きる力のもとになるエネルギー。 【気のトラブル】気虚 : 気の不足 ◎自覚症状 疲れやすい 倦怠感 声が小さい 風邪をひきやすい 朝が苦手 食後眠くなる 胃下垂気味 不正出血 ◎原因→過労、睡眠不足、胃腸が体質的に弱い、食事を抜く、食事のバランスが悪い など 気滞: 気の滞り ◎自覚症状 緊張しやすい ため息をよくつく ゲップが出やすい 胸や腹が張る イライラして怒りっぽい 月経前緊張症 便秘と下痢を繰り返す ◎原因→ストレス、夜更かし など 2.血とは? 血液とほぼ同じで、全身を巡って栄養を供給する。また精神活動の源でもある。 【血のトラブル】血虚 : 血の不足 ◎自覚症状 顔色が白い 肌にツヤがない 不安になりやすい 目が疲れやすい 爪が薄くてもろい 髪が細くてパサつく たちくらみ コロコロ便の便秘 ◎原因→食事を抜く、食事のバランスが悪い、偏食少食、目や頭の使いすぎ、夜更かし など 瘀血(おけつ): 血の滞り ◎自覚症状 顔色が暗い シミ・アザが出やすい 唇が紫色 冷え・のぼせが起こりやすい 目の下のクマが出やすい お腹周りが太りやすい 月経痛が強い ◎原因→ストレス、冷え など 3.水とは? 全身を潤すもの(赤くない体液、津液ともいう)。 【水のトラブル】水滞(水毒): 水の滞り ◎自覚症状 身体が重くだるい むくみやすい 雨の日や梅雨に具合が悪くなりやすい 車酔いしやすい お腹がチャポチャポしている 朝のこわばり 痰が多い 鼻水・鼻づまり 頭が重く痛い ◎原因→水分の取りすぎ、体の冷え、雨の日が続く、湿度の高い地域での生活 など 参考文献・基礎からわかる漢方の服薬指導(株式会社ナツメ社)・漢方基礎講座1.2.(薬日本堂 漢方スクール) 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×