再生医療製品バンデフィテムセル、第Ⅱ相試験結果を発表

サンバイオ

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 サンバイオは本日(2月12日)、ヒト骨髄由来加工間葉系幹細胞バンデフィテムセル(商品名アクーゴ脳内移植用注、以下、SB623)について、外傷性脳損傷が対象の第Ⅱ相二重盲検シャム対照ランダム化比較試験STEMTRAの中間解析結果を発表した(関連記事「脳機能の回復を促す再生医療製品「アクーゴ」、条件・期限付き承認」)

 SB623は、健康成人骨髄液由来の間葉系間質細胞を加工・培養して作製したヒト他家骨髄由来加工間葉系幹細胞。脳内の損傷した神経組織に移植することで線維芽細胞増殖因子(FGF)-2が放出され、損傷した神経細胞が本来持つ再生能力を促し、神経細胞の増殖・分化を促進する効果が期待される。

 同試験では、外傷性脳損傷に起因する慢性期運動機能障害を有する患者63例をがSB623低用量群(2.5×106個群)、中用量群(5.0×106個群)、高用量群(10.0×106個群)、シャム手術を受ける対照群に1:1:1:1で割り付けた。

 今回は、運動麻痺を引き起こした責任損傷部位で運動皮質群と深部白質群に分けて解析した。その結果、脳損傷部位によって①移植部位と損傷部位との距離および有効性との相関関係が異なる、②運動皮質群では近い距離で有効性が高い傾向にある、③深部白質群では近い距離で有効性が低い傾向にある-ことが認められた。

 今後はより症例数を増やし、幹細胞の至適投与部位と効果に関する詳細な検討を行うとしている。なお、結果の詳細はNeurotrauma Rep2025; 6: 106-114)に掲載されている。

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