日本新薬は本日(3月19日)、肺動脈性肺高血圧症(PAH)を適応症とした経口のプロスタサイクリン受容体(IP受容体)作動薬セレキシパグ(商品名ウプトラビ錠小児用0.05mg)を発売したと発表した。 成人と小児におけるPAHの病態は類似しており、プロスタサイクリン系薬、エンドセリン受容体拮抗薬、ホスホジエステラーゼ5阻害薬など、作用機序の異なる治療薬の併用が推奨されている。しかし、小児PAHに対して国内で使用可能な薬剤は限られており、特にプロスタサイクリン系薬としてはこれまで静脈内持続投与を必要とする注射剤のみであった。 同薬は、血管平滑筋細胞のIP受容体に結合してサイクリックAMP(cAMP)の産生を増加させ、血管拡張作用および血管平滑筋増殖抑制作用を介して肺動脈圧を低下させると考えられている。