抗悪性腫瘍薬ベルズチファン、適正使用を呼びかけ

　日本泌尿器科学会は8月8日、MSDが製造販売する経口低酸素誘導因子2アルファ（HIF-2α）阻害薬ベルズチファン（商品名ウェリレグ錠40mg）について、同社から適正使用の要望を受けたことを会員に周知した。（関連記事「経口低HIF-2α阻害薬ベルズチファン、腎細胞がんなどで承認」）

　同薬は、本年（2025年）6月にフォン・ヒッペル・リンドウ（VHL）病関連腫瘍およびがん化学療法後に増悪した根治切除不能または転移性の腎細胞がん（RCC）を適応として承認された。

　電子添文の警告欄には「緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師の下で、同薬の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること」と記載され、使用に際して施設基準が設定されている。同社は、患者の安全性確保の観点から、最新の電子添文、投与の手引きを確認の上、適正に使用してほしいとしている。