Orforglipronが経口セマグルチドに優越、承認申請は来年予定

日本イーライリリー、中外製薬

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 日本イーライリリーと中外製薬は昨日(9月17日)までに、中外製薬が創製しイーライリリー・アンド・カンパニーが開発中の経口低分子GLP-1受容体作動薬orforglipronについて新たなエビデンスを公開。メトホルミンで効果不十分な2型糖尿病成人患者を対象とした国際第Ⅲ相非盲検実薬対照ランダム化比較試験ACHIEVE-3において「主要評価項目と全ての主要な副次評価項目を達成し、経口セマグルチドとの直接比較でorforglipronの優越性が示された」と発表した。(関連記事:「経口GLP-1受容体作動薬orforglipron、2型糖尿病患者対象の第Ⅲ相試験で良好な結果」)


 同試験では北南米、日本を含むアジアで登録された1,698例を①orforglipron 12mg群、②同36mg群、③経口セマグルチド7mg群、④同14mg群に1:1:1:1でランダムに割り付け、1日1回投与で52週追跡。主要評価項目はベースラインと比較した52週時のHbA1cの減少幅とし、主要な副次評価項目は体重変化率などとした。有効性estimandを用いた評価の結果、52週時におけるHbA1cの減少幅は、経口セマグルチド7mg群の1.1%、同14mg群の1.4%に比べ、orforglipron 12mg群では1.9%、同36mg群では2.2%と有意な改善が認められた。体重変化率についても経口セマグルチド集団に比べorforglipronで有意な減少が認められた)。

表. 有効性estimandの結果

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日本イーライリリープレスリリース

 安全性と忍容性のプロファイルは既報と一貫しており、肝臓に関する安全性シグナルは認められなかった。最も高頻度で報告された有害事象は消化器症状で、ほとんどが軽度~中等度だった。(関連記事:「経口GLP-1受容体作動薬orforglipron、日本人2型糖尿病でも安全性確認」)

 以上を踏まえ、両社は「試験結果の詳細は今後学会で発表し、査読付き論文誌に掲載する予定だ」と説明。イーライリリー・アンド・カンパニーは「2型糖尿病治療薬としてのorforglipronの世界各国における承認申請を来年(2026年)予定している」とコメントした。(関連記事:「経口GLP-1受容体作動薬orforglipron、各国で年内に承認申請へ」)

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