ヤンセンファーマは本日(10月21日)、G蛋白質共役型受容体ファミリーCグループ5メンバーD(GPRC5D)/CD3二重特異性抗体トアルクエタマブ(商品名タービー皮下注3mg、同40mg)について、再発・難治性多発性骨髄腫(MM)を対象とする第Ⅰ/Ⅱ相試験MonumenTAL-1の日本人サブグループ解析において深く持続的な奏効が認められたと発表した。結果の詳細は第87回日本血液学会で報告された。(関連記事「多発性骨髄腫の新薬、BCMA標的治療との違いは」)。 同試験の日本人コホートの対象は、免疫調節薬、プロテアソーム阻害薬、抗CD38モノクローナル抗体を含む3ライン以上の標準治療歴を有する再発・難治性MM患者36例。追跡期間中央値13.4カ月時における解析の結果、主要評価項目とした全奏効率(ORR)は77.8%で、最良部分奏効(VGPR)以上が72.2%、完全奏効(CR)以上が55.6%、厳格な完全奏効(sCR)が47.2%、初回奏効までの期間中央値は1.2カ月、12カ月時点の奏効持続(DOR)は66.4%と、深く持続的な奏効が認められた。無増悪生存(PFS)は56.3%、全生存(OS)は74.1%だった。また臨床的に重要な患者集団においても、全体集団と一貫した有効性を示した。 安全性は同試験の海外データと一貫しており、新たなシグナルは認められなかった。