塩野義製薬は昨日(10月23日)までに、同社がグラクソ・スミスクラインおよびファイザーとともに資本参加しているヴィーブヘルスケアが持効性HIVインテグラーゼ阻害薬カボテグラビル(商品名ボカブリア水懸筋注)に関する第Ⅰ相試験CLARITYおよび、抗ウイルス化学療法薬2剤レジメンであるドルテグラビルナトリウム・ラミブジン配合錠(DTG/3TC、商品名ドウベイト配合錠)に関する第Ⅳ相試験PASO DOBLEの良好な結果を、第20回欧州エイズ会議(EACS 2025)で報告したと発表した。(関連記事「経口抗HIV薬によるウイルス抑制達成後、9割が持効性注射薬への切り替え希望」) CLARITYは、HIV陰性の成人63例を対象にカボテグラビルとHIVカプシド阻害薬レナカパビルナトリウム(商品名シュンレンカ皮下注)を比較。「完全または非常に許容できる」とした参加者の割合は、カボテグラビルが69%、レナカパビルナトリウムが48%だった。さらに参加者の90%、医療従事者の86%が「カボテグラビルを好む」と回答した。 PASO DOBLEは、ウイルス抑制が維持されているHIV-1感染者553例を対象に、DTG/3TC群277例と3剤レジメンのビクテグラビル・エムトリシタビン・ テノホビル アラフェナミド配合薬(BIC/TAF/FTC、商品名ビクタルビ)群276例を比較。96週間後のウイルス量の抑制効果について、DTG/3TC群はBIC/TAF/FTC群に対する非劣性を示し、主要評価項目を達成した。また、DTG/3TC群は体重増加の副作用が統計学的に有意に少なく、薬剤関連の有害事象も少なかった。