新薬エクスプレス

バリシチニブ、青少年の重症円形脱毛症で良好な再発毛

日本イーライリリー

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 日本イーライリリーは10月31日までに、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬バリシチニブ(商品名オルミエント)について、青少年(12~18歳)の重症円形脱毛症(AA)患者を対象としたBRAVE-AA-PEDS試験で、同薬4mgを1日1回経口投与したところ、1年時点で毛髪、眉毛、睫毛の良好な再発毛が確認されたと発表した。(関連記事「バリシチニブ、実臨床でも円形脱毛症に著効」)

 今回の結果は、今年(2025年)3月に米国皮膚科学会(AAD 2025)で発表された同試験36週時点の結果の続報で、同年10月23~26日に米国で開催された2025 Fall Clinical Dermatology (FCD) Conferenceで発表された。

 バリシチニブ4mgの1日1回経口投与により、投与開始から1年時点で毛髪の良好な再発毛(再発毛した面積が頭部全体の80%以上、SALTスコア20以下と定義)に達した患者の割合は、バリシチニブ4mg群では54.1%、バリシチニブ2mg群では31%だった。眉毛の顕著な再発毛(ClinROスコアが0または1で、ベースラインから2ポイント以上の改善が見られることと定義)に達した患者の割合はそれぞれ64.8%、27.8%、睫毛の顕著な再発毛に達した患者の割合は63.3%、34%だった。

 同薬の安全性プロファイルは、これまでに成人および青少年患者の臨床試験で報告されたものと一致していた。

 同社は、バリシチニブの添付文書改訂を申請するため、BRAVE-AA-PEDS試験のデータを世界各国の規制当局に提出する予定。また、米国で6~12歳の小児を対象とした試験を開始する予定だという。

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