大塚製薬とその米国子会社・Otsuka Pharmaceutical Development & Commercializationは本日(11月6日)、多剤耐性結核(MDR-TB)の治療薬候補化合物quabodepistat(開発コードOPC-167832)について、第Ⅲ相試験QUANTUM-TBを開始したと発表した。 結核、特にMDR-TBはいまだ世界的な公衆衛生上の重要な問題である。世界保健機関(WHO)によると、結核の年間推定発症者数は1,000万人に上り、予防・治療が可能であるにもかかわらず年間150万人が結核で死亡している(関連記事「日本の結核、低蔓延化達成も増加の懸念」)。 QUANTUM-TBは14歳以上の青年・成人MDR-TB患者を対象に、quabodepistatを含む治療レジメンの有効性と安全性、忍容性を評価するランダム化比較試験。フルオロキノロン感受性例には17週間、フルオロキノロン耐性例には26週間にわたり同薬を含む治療レジメンを投与し、WHOが定める標準治療と比較する。フィリピンで最初の患者への投与が開始されており、今後は日本を含む複数の国の30施設以上で実施される予定。