中外製薬は昨日(11月25日)、新生血管を伴う加齢黄斑変性(nAMD)および糖尿病黄斑浮腫(DME)の患者を対象に抗血管内皮増殖因子(VEGF)薬ラニビズマブ(ポートデリバリーシステム:PDS)の有効性および安全性を検討した国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験TEIENで良好な結果が得られたと発表した。(関連記事「加齢黄斑変性へのラニビズマブ、9割がPDSを希望」) ラニビズマブ(PDS)は、眼内に薬剤が長期かつ持続的に放出されるように設計された眼内植込み型インプラント。nAMDおよびDMEに対する現在の標準治療では、4~16週間隔での眼内注射を要するが、同薬はPDSを用いることで、24週に1度の薬剤再充填で長期的な効果の持続および治療負担の軽減が期待できる。 TEIENでは、nAMD患者に対する同薬の有効性が海外臨床試験と同様の傾向であることが示された。また、nAMDおよびDMEの患者に対する同薬の安全性についても、海外臨床試験で認められた安全性プロファイルと同様であった。 同社は今回の試験結果に加え、ロシュ社が実施したnAMDやDMEの患者を対象とした複数の海外第Ⅲ相臨床試験結果を基に、国内での承認申請を予定しているという。