新規・週1回基礎インスリンが既存薬に非劣性 毎日のインスリン注射は、2型糖尿病患者にとって大きな負担となる。insulin efsitora alfa(efsitora)は、週1回投与が可能な開発中の基礎インスリン製剤である。米・MultiCare Rockwood Center for Diabetes and EndocrinologyのCarol H. Wysham氏らは、インスリン治療歴がない2型糖尿病患者を対象に、efsitoraの有効性および安全性を1日1回投与の既存薬デグルデクと比較する第Ⅲ相非盲検ランダム化実薬対照並行群間treat-to-target試験QWINT-2を実施。その結果、同薬のデグルデクに対する非劣性が示されたと第60回欧州糖尿病学会(EASD 2024、9月9~13日、スペイン)で発表した。... チルゼパチドの減量効果、男性より女性で大 週1回皮下投与の持続性GIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチドは、欧州では2型糖尿病と肥満症の治療薬として承認されている。米・イーライリリー社のLuis-Emilio García-Pérez氏らは、肥満または過体重の成人を対象にチルゼパチドの有効性と安全性を検討した臨床試験4件(SURMOUNT-1~4)の事後解析を実施。その結果、男女ともに体重減少効果が示され、特に女性で大きかったと第60回欧州糖尿病学会(EASD 2024、9月9~13日、スペイン)で発表した。... GLP-1受容体/GCGR作動薬mazdutideが有望 過体重または肥満の2型糖尿病患者では、減量が血糖コントロールにおいて重要な鍵を握っている。GLP-1受容体/グルカゴン受容体(GCGR)デュアルアゴニストのmazdutide(MAZ)は、インスリン分泌促進作用と食欲抑制・熱産生促進などの複合効果により、血糖コントロールと病態修飾性の体重減少をともに達成できると期待されている。中国・Beijing HospitalのLixin Guo氏らは、メトホルミンにSGLT2阻害薬またはSU薬を併用しても血糖コントロール不良な2型糖尿病患者を対象に、MAZとGLP-1受容体作動薬デュラグルチド(DULA)の有効性と安全性を比較した非盲検ランダム化試験DREAMS-2を実施。... 6~11歳の肥満小児の減量にリラグルチドが有効 米・University of Minnesota Medical SchoolのClaudia K. Fox氏らは、6歳以上12歳未満の肥満の小児82例を対象に、生活習慣への介入と併用したGLP-1受容体作動薬リラグルチド3.0mg 1日1回56週間皮下投与の有効性と安全性を、第Ⅲa相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)SCALE Kidsで検討。その結果、プラセボと比べてBMI低下効果が有意に大きかったと第60回欧州糖尿病学会(EASD 2024、9月9~13日、スペイン)で発表した。... フィネレノンで糖尿病性CKDのFGF-23改善 非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)フィネレノンの糖尿病性慢性腎臓病(CKD)患者における線維芽細胞増殖因子(FGF)-23への効果は明らかでない。インド・Excel Endocrine CentreのSharvil Gadve氏らは、同薬の糖尿病性CKD患者におけるFGF-23への効果を6カ月の前向きランダム化比較試験(RCT)で検討。「フィネレノンで糖尿病性CKDのFGF-23が有意に減少した」と第60回欧州糖尿病学会(EASD 2024、9月9~13日)で報告した。... 2024年開催学会レポート一覧に戻る