性教育で女子中学生の自尊感情が上昇 ここ数年、日本の性教育のあり方を疑問視する声が上がっており、包括的性教育の重要性が注目されている。性に関する学習を通じて、生殖だけではなく自分自身や他者への尊厳、ウェルビーイング、多様性への理解を深めることもこうした教育の目的の1つといわれている。国立病院機構長崎医療センター産婦人科病棟看護部の宇田川真希氏らは、性教育の授業が中学生の自尊感情に与える影響について調査を実施し、結果を第43回日本思春期学会(8月24~25日)で報告。... HPVワクチン、PTAでの啓発に伴う困難とは ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの安全性と有効性については、客観的な評価が示されているものの、正しい情報が伝わらず、メディアの影響によるワクチン忌避も問題視されている。旭川医科大学産婦人科の横浜祐子氏らは、小中学生の保護者や教職員に対するアンケート結果を踏まえ、HPVワクチンの接種率を向上させるには、医療者によるPTA活動内での講演が有効と判断。しかし、そこには幾つもの障壁が存在し、困難を伴うことを第43回日本思春期学会(8月24~25日)で紹介し、「PTA活動で啓発を行うためには、性教育やがん教育の一環としての講演が必要だ。学校に責任を生じさせないために、行政が関わるトップダウン方式があれば行いやすくなるだろう」との考えを示した。... 2024年開催学会レポート一覧に戻る