SGLT2阻害薬の腎保護効果、早期介入が鍵 SGLT2阻害薬は、複数の大規模臨床試験で末期腎不全を含む複合アウトカムの改善が報告され、糖尿病性腎症への有効性が示されている。他方、投与後の残余リスクが課題となっている。岡山大学病院新医療研究開発センターの宮本聡氏らは、微量アルブミン尿期の2型糖尿病を対象に、SGLT2阻害薬カナグリフロジン投与による腎保護効果を検証するCANPIONE試験を実施。早期介入が鍵になるとの結果を第39回日本糖尿病合併症学会(10月4~5日)で発表した。... 網膜症抑制が期待される糖尿病治療薬とは? 糖尿病性腎症(DN)と糖尿病網膜症(DR)は病態に共通項があることから、SGLT2阻害薬やGLP-1受容体作動薬など腎保護作用を有する糖尿病治療薬はDRへの効果も期待される。しかし、臨床的エビデンスに一貫性はない。福岡大学内分泌・糖尿病内科学教授の川浪大治氏は糖尿病治療薬のDRに対する効果についての最新のエビデンスや可能性、さらに注目している薬剤と細小血管合併症の共通項の新たな知見について、第39回日本糖尿病合併症学会(10月4~5日)で発表した。... CGM由来の指標で血糖変動を評価するポイント 糖尿病治療において、血糖コントロールは細小血管障害および動脈硬化性疾患の発症・進展予防に重要な役割を果たす。血糖コントロールの指標として、従来HbA1cが広く用いられてきたが、昨今では食後高血糖や低血糖を含む血糖変動を詳細に評価できる持続グルコース測定(CGM)が注目されている。兵庫医科大学糖尿病内分泌・免疫内科学特別招聘教授/楠医院院長の楠宜樹氏は、CGM由来の指標と血管合併症との関連について第39回日本糖尿病合併症学会(10月4~5日)で概説。血糖変動を評価するポイントを示した。... 2024年開催学会レポート一覧に戻る