シェーグレン症候群に抗FcRn抗体が有効 フランス・Strasbourg University HospitalのJacques E. Gottenberg氏は、疾患活動性が中等度~重度の一次性シェーグレン症候群(SS)患者163例を対象に抗胎児性Fc受容体(FcRn)抗体nipocalimabの有効性と安全性を評価する第Ⅱ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験DAHLIASを実施。プラセボ群と比べ、nipocalimab 15mg/kg投与群では疾患活動性が有意に改善し、SSの治療選択肢として有望との結果を米国リウマチ学会(ACR 2024、11月14~19日)で発表した。... MAS合併スチル病に完全奏効50%超の新薬 マクロファージ活性化症候群(MAS)は、インターフェロン(IFN)γによるマクロファージの活性化と全身性の過剰炎症を特徴とする、スチル病の重篤な合併症である。病態の中心的な役割を担うIFN-γを標的とした抗IFN-γ モノクローナル抗体emapalumabが、北米、欧州/英国、日本、中国で開発中である。米・Cincinnati Children's Hospital Medical CenterのAlexei A. Grom氏らは、高用量グルココルチコイド(GC)による効果不十分なMAS患者を対象としたemapalumabの第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験のプール解析を実施。同薬投与後8週時点で53.8%が完全奏効(CR)率を達成したと米国リウマチ学会(ACR 2024、11月14~19日)で報告した。... 多発血管炎性肉芽腫症、ステロイド中止は可能か 米・University of PennsylvaniaのPeter Merkel氏は、多発血管炎性肉芽腫症(GPA)の寛解維持療法における低用量副腎皮質ステロイド(GC)の継続または中止後の再燃率を比較する多施設共同非盲検ランダム化比較試験TAPIRを実施。その結果、免疫抑制薬リツキシマブ(RTX)併用例では、6カ月時の再燃率にGC継続群と中止群で有意差はなかったと米国リウマチ学会(ACR 2024、11月14~19日)で発表した。... CD40L阻害薬、エリテマトーデスを有意に改善 新規CD40L阻害薬であるdapirolizumabは、全身性エリテマトーデス(SLE)に対し幅広い調節作用を示すと考えられる。米・Duke UniversityのMegan E. B. Clowse氏は、標準治療に同薬を上乗せしプラセボ群と比較する第Ⅲ相臨床試験PHOENYCS GOの結果を米国リウマチ学会(ACR 2024、11月14~19日)で報告。「主要評価項目であるループス複合評価(BICLA)反応を達成した患者の割合は、プラセボ群の34.6%に対し、dapirolizumab群では49.5%と有意に高かった」と述べた。... IgG4関連疾患にイネビリズマブ、再燃リスク9割減 米・Massachusetts General Hospital/Harvard Medical SchoolのJohn H. Stone氏らは、活動性IgG4関連疾患患者135例を対象に、ヒト化抗CD19モノクローナル抗体イネビリズマブの有効性と安全性を検討する第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験MITIGATEを実施。1年追跡した結果、プラセボ群と比べてイネビリズマブ群で再燃リスクが87%有意に低く、新たな治療選択肢になりうると米国リウマチ学会(ACR 2024、11月14~19日)で発表した。... 2024年開催学会レポート一覧に戻る