イブプロフェンがリウマチ性多発筋痛症に奏効 高齢社会の進展に伴い、四肢近位部に痛みやこわばりが生じるリウマチ性多発筋痛症(PMR)の患者が増加している。治療の第一選択はステロイドだが、副作用の観点から高齢者には投与しづらい。千葉中央メディカルセンター(千葉市)アレルギー疾患リウマチ科の石黒龍太郎氏は第39回日本臨床リウマチ学会(2024年11月30日~12月1日)で、同院におけるPMR患者に対する非ステロイド抗炎症薬(NSAID)イブプロフェン投与の治療成績を報告。「PMR患者へのイブプロフェン投与は、特に発症早期で有効。副作用回避の点からも、同薬はPMR治療の第一選択薬として有望だ」と期待感を示した。... リウマチ患者の健康アップ、鍵は笑いと外出 笑いと運動は、高齢者の健康に良い影響を与える(Geriatr Gerontol Int 2013; 13: 152-160)。日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院(名古屋市)関節外科リウマチ科副部長の祖父江康司氏は、関節リウマチ患者約660例を対象としたコホート研究Tsurumai-Frailty and Locomotive syndrome of rheumatoid Arthrits for Globalization(T-FLAG)STUDYで、笑いとロコモティブシンドローム(ロコモ)との関連を検討。... MTX皮下注が難治RAの寛解達成を後押し 2022年9月に、日本でもメトトレキサート(MTX)皮下注製剤(sc)が承認され、MTX投与方法の選択肢が広がった。たろう整形外科(岐阜県)院長の川上太郎氏は第39回日本臨床リウマチ学会(11月30日~12月1日)で、同院におけるMTXscの治療成績を報告。「MTXscは有害事象や注射時の痛みが少なく、患者満足度が高い。治療抵抗性関節リウマチ(Difficult to treat RA;D2T RA)患者の寛解達成を大きく後押しする」と同薬に期待を寄せた。... 2024年開催学会レポート一覧に戻る