ご存じですか?ハイド症候群 日本では高齢社会の進展により大動脈弁狭窄症(AS)が増加しており、重症例は60万人に上るとされる。他方、重症ASの20%は消化管出血が合併する「ハイド症候群」であるとの報告もあり、機序の解明や治療法の開発が望まれている。京都府立医科大学大学院消化器内科学教室の井上健氏は、ハイド症候群の疾患概念と実態について第25回動脈硬化教育フォーラム(2月9日)で紹介。経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVR)により、消化管の異常血管が消退したことを発表した。・・・ チルゼパチドは動脈硬化を予防するか チルゼパチドはGIP受容体とGLP-1受容体のデュアルアゴニスト製剤で、2型糖尿病の治療薬(商品名マンジャロ)として2023年4月に登場以降、広く用いられている。また、昨年(2024年)12月には肥満症治療薬(商品名ゼップバウンド)としても承認され、発売間近となっている。朝日生命成人病研究所附属医院(東京都)糖尿病内科部長・治験部長・診療部長の大西由希子氏は第25回動脈硬化教育フォーラム(2月9日)で、チルゼパチドの動脈硬化予防について、糖尿病例・非糖尿病例の試験結果を踏まえ解説した。・・・ 分かる!遺伝性高LDL-C血症の病態と鑑別 家族性高コレステロール血症(FH)をはじめとする、先天的にLDLコレステロール(LDL-C)値が高い病態である遺伝性高LDL-C血症。動脈硬化性心血管疾患や多臓器障害などの発症リスクが高いことから、早期発見・早期治療が重要とされる。順天堂大学医療科学部臨床検査学科教授の小倉正恒氏は、FHおよびFH以外の遺伝性高LDL-C血症の病態と鑑別診断について第25回動脈硬化教育フォーラム(2月9日)で解説した。・・・ 2024年開催学会レポート一覧に戻る