便秘症新規経口薬の処方増、新GLが後押し 便秘症に対しては酸化マグネシウム(Mg)製剤などの既存薬、大建中湯をはじめとする漢方薬に加え、近年では新規治療薬が複数登場した。『便通異常症診療ガイドライン2023』(新GL)はこれらの選択肢に関する情報を提供しているが、実臨床にどの程度浸透しているかは明らかでない。愛知医科大学総合診療医学講座・内科学講座消化管内科准教授の山本さゆり氏らは、同大学病院の処方箋データを用いて新GL発刊前後の薬剤別処方件数を解析した結果、「新規経口薬の処方数は外来、入院のいずれにおいても増加が見られた。漢方薬は麻子仁丸が特に増加していた」と第21回日本消化管学会(GI Week 2025、2月21~23日)で報告した。・・・ 便秘症の新規治療薬、各科で処方増加 便秘症は原因疾患が多様なため、さまざまな診療科で治療が行われる。近年は新規治療薬が複数登場しているが、各科の実臨床でどの程度活用されているかは明らかでない。富山市立富山市民病院内視鏡内科部長の水野秀城氏らは、新規治療薬の情報が収載された『便通異常症診療ガイドライン2023』(新GL)の発刊前後における同院での処方状況の変化を調査。「新GL 発刊後、新規処方の増加率はルビプロストンに比べ、エロビキシバット、リナクロチド、ポリエチレングリコール(PEG)製剤で大きい傾向が見られた」と第21回日本消化管学会(GI Week 2025、2月21~23日)で報告した。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る