除菌なきH. pylori検査に警鐘 Helicobacter pylori(HP)感染胃炎は多様な疾患の危険因子である。日本では、職域健診または自主的な人間ドックにおいて胃がん予防を目的とした血清HP抗体検査/ペプシノゲン(PG)検査が広く行われているが、要精検者のその後の受診につながりにくいことが課題となっている。青森県総合健診センター所長の下山克氏は、昨年(2024年)11月に刊行された日本ヘリコバクター学会ガイドライン作成委員会編『H. pylori感染の診断と治療のガイドライン 2024改訂版』(以下新GL)について第97回日本胃癌学会(3月12~14日)で講演。・・・ 胃がんガイドライン、外科治療の改訂点は? がんの外科治療をめぐっては、新規治療薬および手術支援ロボットが近年登場したことに伴い生じた新たな治療選択の妥当性が議論されている。国立がん研究センター東病院胃外科科長の木下敬弘氏らは、今年(2025年)発行された日本胃癌学会編『胃癌治療ガイドライン 医師用2025年3月改訂第7版』(新GL)のクリニカル・クエスチョン(CQ)を含めた改訂点について第97回日本胃癌学会(3月12~14日)で講演。・・・ 胃がん薬物療法、ICI/ゾルベの使い分けは? 今年(2025年)、日本胃癌学会編『胃癌治療ガイドライン 医師用2025年3月改訂第7版』(新GL)が刊行された。2021年7月以来の改訂となる新GLでは、前回の改訂以降に登場した免疫チェックポイント阻害薬(ICI)、抗CLDN18.2抗体ゾルベツキシマブなど新たな薬物療法の推奨が初めて示された。埼玉県立がんセンター消化器内科科長/診療部長の原浩樹氏は病態に基づく薬剤選択について第97回日本胃癌学会(3月12~14日)で講演。・・・ 〔大会長に聞く〕胃がん学の醍醐味、Digitalで迫る 「胃癌学のDigital Innovation」というテーマの下、人工知能(AI)やロボット手術といったトピックに加え、ガイドライン改訂や海外の先進的な知見、異分野の研究者による講演など、幅広い内容のセッションが並ぶ。大会長を務める藤田医科大学先端ロボット・内視鏡手術学講座教授の宇山一朗氏と、現地参加する東邦大学大学院消化器外科学教授の島田英昭氏に、今学会の見どころを聞いた。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る