柴苓湯がhigh-output syndrome予防に有用 下部直腸がん手術では、縫合不全の予防・リスク軽減目的で一時的人工肛門造設術を併施することがあるが、ストーマから多量の排液を認めるhigh-output syndrome(HOS)がしばしば問題となる。大阪大学消化器外科の楠誓子氏らは、直腸がん術後一時的回腸人工肛門造設例で早期HOSに対する柴苓湯の効果を検討。人工肛門からの排液量が減少したことを第125回日本外科学会(4月10~12日)で報告した。・・・ 若手はこう考える!外科専門医制度の課題 外科医の専門性向上を図り、各サブスペシャルティ領域の専門医資格取得を促進する外科専門医制度。新専門医制度では、複数の専門領域にわたる研修を効率的に行う事が可能になったのにもかかわらず、外科医は減少し続けている。北海道大学大学院消化器外科学教室Ⅱの内藤善氏は、若手外科医の立場から専門医制度と外科医減少の課題について第125回日本外科学会(4月10~12日)で発表。・・・ 外科医の危機!令和の支援の在り方とは 外科は労働環境の厳しさから敬遠する若手医師が多く、20年後には消化器外科医が現在の半数まで減少すると予測されている。他方、近年は女性外科医が増えており、男性医師もワークライフバランスを重視する傾向にあることから、外科医不足への対応として労働環境の改善や柔軟な働き方の重要性が指摘されている。第125回日本外科学会(4月10~12日)では「外科医不足にどう対応すべきか」をテーマにシンポジウムを開催。大阪医科薬科大学一般・消化器外科の河野恵美子氏は、男女の執刀機会の均等化やキャリアパスの見直しなど、令和時代に必要とされる具体的な取り組みおよび国民的議論の必要性を呼びかけた。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る