アスピリン不耐性好酸球性副鼻腔炎にテゼペルマブが著効 抗IL-4/13受容体抗体デュピルマブは好酸球性副鼻腔炎(ECRS)に対する有効な治療選択肢の1つだが、投与後に血中好酸球数の増多を起こすことがあり、それに伴う副作用による中止例は5~10%程度とされる。横浜南共済病院(横浜市)耳鼻咽喉科部長の生駒亮氏はアスピリン不耐性ECRSにデュピルマブを投与後、副作用に対応するため複数の生物学的製剤を試み、最終的に抗胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)抗体テゼペルマブに切り替えて著効した症例を紹介した。・・・ 国内のHPVワクチン最新状況、がん予防効果は 日本では、2013年6月に(HPVワクチンの積極的勧奨の一時差し控えが行われた影響で、出生年度により女性のワクチン接種率に格差が生じている。また、男性に対する定期接種化は実現していない。大阪大学大学院産科学婦人科学の八木麻未氏は、国内におけるHPVワクチン接種の最新状況を第126回耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(5月27~30日)で報告。HPV関連がんの予防効果を解説し、HPVワクチンのジェンダーレス接種の重要性を指摘した。・・・ オマリズマブで花粉症の自覚症状が有意に改善 重症花粉症の新たな治療選択肢として抗IgE抗体オマリズマブが注目されている。あだち耳鼻咽喉科(福岡市)院長の安達一雄氏は、同院で2024年花粉症シーズンにオマリズマブを使用した患者70例を対象に、使用前後の自覚症状の変化などを検討。その結果、「自覚症状が有意に改善し、副作用は少なく、内服薬などの使用頻度も減らすことができた」と第126回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(5月27~30日)で報告した。・・・ 好酸球性中耳炎、生物学的製剤で重症度改善 重症花粉症の新たな治療選択肢として抗IgE抗体オマリズマブが注目されている。あだち耳鼻咽喉科(福岡市)院長の安達一雄氏は、同院で2024年花粉症シーズンにオマリズマブを使用した患者70例を対象に、使用前後の自覚症状の変化などを検討。その結果、「自覚症状が有意に改善し、副作用は少なく、内服薬などの使用頻度も減らすことができた」と第126回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(5月27~30日)で報告した。・・・ 進化する睡眠診療の外科的治療法 近年、睡眠時間や睡眠の質に関する啓発が進み、睡眠医療は日本の経済政策をはじめさまざまな分野で注目されている。順天堂大学耳鼻咽喉科学講座准教授/順天堂医院睡眠・呼吸障害センター副センター長の井下綾子氏は第126回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(5月27~30日)で、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)などに対する外科的治療法(sleep surgery)の変遷および最新知見、耳鼻咽喉科医の専門性と役割について解説した。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る