微小血管狭心症の胸痛に半夏厚朴湯が有効 閉経前後の女性に多い微小血管狭心症は通常の狭心症と異なり、微小血管が原因で胸痛発作が生じる。速効性硝酸薬では胸痛発作が改善しない。順天堂大学漢方先端臨床医学/循環器内科/病院管理学准教授の栗原由美子氏は、微小血管狭心症の胸痛発作に対する半夏厚朴湯頓服の有効性を検討した結果を第75回日本東洋医学会(6月6~8日)で発表。同薬の有効率は高く、頓服により胸痛は速やかに改善したと報告した。・・・ 顔面神経麻痺に鍼治療が有効 末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の有効性を示すエビデンスが蓄積されつつある。鍼治療は『顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版』で有効な治療法として弱く推奨され、医師と鍼灸師が連携する機会も増えている。埼玉医科大学病院東洋医学科の堀部豪氏は、鍼治療の研究報告や臨床実践について第75回日本東洋医学会(6月6~8日)で発表。早期の鍼治療開始により、末梢性顔面神経麻痺の治癒率向上が期待できると報告した。・・・ 難渋する腰下肢の痛み、冷え、痺れに漢方薬 西洋医学のみでは治療が難しい疼痛に対し、漢方薬や鍼灸などの東洋医学的アプローチが奏効するケースは少なくない。獨協医科大学麻酔科学講座主任教授の濱口眞輔氏は、自施設の疼痛外来における漢方治療の実践について第75回日本東洋医学会(6月6~8日)で発表。腰椎疾患に伴う腰下肢の痛み、冷え、痺れの治療に難渋し、漢方薬が症状緩和に有効だった症例などを解説した。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る