進行期CKDの心不全管理、Fantastic 4は継続可能か 進行期の慢性腎臓病(CKD)患者において心不全管理は重要である。新規薬剤の登場で心不全治療の選択肢は広がっているが、進行期CKDの心不全患者における薬物療法に関してはエビデンスに乏しい。金沢大学大学院腎臓・リウマチ膠原病内科学/金沢大学病院感染制御部特任准教授の大島恵氏は第70回日本透析医学会(6月27~29日)で、進行期CKD(ステージG4/5)および維持透析の心不全患者における4種の心不全治療薬「Fantastic 4」の継続について、エビデンスを紹介しつつ解説した。・・・ 持続可能な通院透析に必要なこととは? 透析患者の高齢化が進み、通院困難となるケースが一定の割合で存在している。持続可能な通院透析には何が必要か。宇都宮記念病院副院長の南木浩二氏は、持続可能な透析方法を検討するため、通院透析から脱落した患者100例の特徴や転帰を分析。結果を第70回日本透析医学会(6月27~29日)で報告した。・・・ 後天性血友病Aでも安全に維持透析導入が可能 後天性血友病Aでは、血液凝固第Ⅷ因子に対する自己抗体(インヒビター)が後天性に出現し、出血傾向となるため、インヒビターを抑制する免疫抑制療法が根本治療となる。徳島大学病院腎臓内科(現:愛媛県立中央病院腎臓内科)の平田彩乃氏らは、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)単独の延長から後天性血友病Aと診断した一例について第70回日本透析医学会で報告。「本症例は高齢、易感染性のため免疫抑制療法を強化できなかったが、遺伝子組み換え型ブタ配列血液凝固第Ⅷ因子製剤スソクトコグアルファを用いた止血療法によって安全に維持透析を導入できた」と述べた。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る