学会名を改称後、2回目の開催となった人間ドック・予防医療学会。医師だけでなく、看護師や保健師といったメディカルスタッフ、健診事務職による企画・発表が多く見受けられるのが特徴です。今回は、人間ドックにおける症例報告を中心に、コロナ禍と飲酒行動との関連、インターバル速歩導入が特定保健指導受診者に及ぼす影響についての研究などを取材しました。 メタボ健診の運動指導にインターバル速歩が有用 生活習慣病の予防を目的として、40~74歳を対象に行われる特定健康診査(メタボ健診)。高リスク者に対する特定保健指導において、運動の習慣化を阻害する最大の要因は運動時間確保の難しさである。そこで公立学校共済組合近畿中央病院(兵庫県)人間ドック病棟保健師/公認心理師/健康運動指導士の松尾直美氏は、生活習慣を大きく変更せず導入できるインターバル速歩に着目し、特定保健指導受診者に及ぼす影響を検討。その結果、「週60分以上の速歩を目標に加えた群では、体重や腹囲、肝機能、筋肉量など大半の評価項目で改善が認められた」と第66回日本人間ドック・予防医療学会(8月22~23日)で報告した。・・・ 人間ドックを機にエプスタイン奇形と左房粘液腫を発見 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大に伴う生活様式の変化などにより、コロナ禍以前と比べコロナ禍中には男性の飲酒量が減少(改善)したとの報告がある。他方、コロナ禍前後の飲酒行動の変化を検討した研究は限られている。健診ステーションさがみはら(神奈川県)の松本佐智代氏は、健康診断受診者5,352例を対象にコロナ禍前・中・後の3時点における飲酒行動の変化について調査。結果を第66回日本人間ドック・予防医療学会(8月22~23日)で報告した。・・・ あなたは変わった?コロナ禍前~後の飲酒行動 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大に伴う生活様式の変化などにより、コロナ禍以前と比べコロナ禍中には男性の飲酒量が減少(改善)したとの報告がある。他方、コロナ禍前後の飲酒行動の変化を検討した研究は限られている。健診ステーションさがみはら(神奈川県)の松本佐智代氏は、健康診断受診者5,352例を対象にコロナ禍前・中・後の3時点における飲酒行動の変化について調査。結果を第66回日本人間ドック・予防医療学会(8月22~23日)で報告した。・・・ 人間ドックの検査中止を検討すべきだった3例 人間ドックでは、諸検査が安全に施行されることが求められるが、まれに体調不良を呈するケースがあり、中には深刻な健康被害リスクを伴う症例も存在する。黒沢病院附属ヘルスパーククリニック(群馬県)高崎健康管理センターの望月静佳氏は、第66回日本人間ドック・予防医療学会(8月22~23日)で、自施設において人間ドック受診中に認められた検査中止を含め対応を考慮すべきだった3例を紹介。今後の対策とともに発表した。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る