成人の血尿の診かたーNEJM総説
N Engl J Med(2021 Jul 8; 385: 153-163)に「成人の血尿」の総説がありました。
著者はハーバードのMGHの小児腎臓科医でN Engl J Medの副エディターのJulie R.Ingelfingerです。Hartford Hartt School(芸術大学)でなんとピアノを学んだ後、Albert Einstein医科大学で学んでいます。妹がバイオリニストのEugenia Zukermanです。
血尿は外来ではよく遭遇しますのでまとめてみました。
N Engl J Med総説「成人の血尿」、最重要点は以下の13点です。
- 尿潜血陽性は5個RBC/HPF(400倍)以上のとき。RBC(-)なら溶血かミオグロビン尿を疑う
- 挫滅症候群:生食10~15mL/時→ソリタT1、4など1L当たり重曹50mEq追加、尿pH>6.5に
- 40歳(35歳)以上の肉眼的血尿はエコーと膀胱鏡!膀胱がんは8割で排尿障害あり
- 血尿の10%でがん。8.0%膀胱がん、1.0%腎がん、0.7%移行上皮がん、0.3%前立腺がん
- 赤血球形態正常なら下部尿路出血、蛋白+変形赤血球/赤血球円柱は糸球体腎炎疑う
- 変形RBC→糸球体病変。正常RBC→UTI症状(尿培・感受性)、結石(CT)、がん精査
- がん検索は年齢(40、60歳)、喫煙(10、30pack-year)、RBC数(3、11、25)でリスク層別化
- 顕微鏡的血尿で低リスク(<40歳、<10pack-year、3~10個RBC/HPF)は4~6週ごと検尿→1~2年ごと
- 顕微鏡的血尿でがん発生は3年で0.7%。≧40歳、≧25個RBC/HPFでがん増加
- がん中等リスクは≧40歳、≧喫煙10pack-year、11~25個RBC/HPFでエコー+膀胱鏡を
- がん高リスクは≧60歳、喫煙≧30pack-year、≧25個RBC/HPFでCT+膀胱鏡を
- 尿細胞診はあまりあてにならぬ。肉眼的/症候性血尿のときのみにやれ
- 膀胱がんの分子学的バイオマーカーは使えねえ
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仲田 和正(なかた かずまさ)
西伊豆健育会病院病院長。1978年に自治医科大学卒業、静岡県立中央病院(現静岡県立総合病院)全科ローテート研修、1980年に浜松医科大学麻酔科研修(4~9月)、静岡県国民健康保険佐久間病院外科・整形外科。1984年に自治医科大学整形外科、大学院、1988年に静岡県島田市民病院整形外科、1991年に静岡県西伊豆病院整形外科。
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