Lancetセミナー:急性大動脈解離 付けたり:外来中に解離発症、医師の救急車酔い、NYの研修医、バレー試合中死亡のMarfan、加藤茶の解離 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする Lancet(2023Mar 4; 401: 773-788)に急性大動脈解離の総説(セミナー)がありました。著者はスイス、ドイツ、ハーバードの医師たちです。以前Lancetで同じテーマが扱われたのは2015 Feb.28; 385: 800-811でした(関連リンク1)。 今回、この7、8年の進歩が分かり非常に興味深く読みました。 へーと思ったのは従来のStanfordなどの分類だと弓部限定の解離が分類できないこと、新たな手術frozen elephant trunk法の登場、type B保存治療で6年生存率41%と不良でstent graftが増加したこと、大動脈径45mm以上は解離リスクであること、術前の抗血小板薬・抗凝固薬は死亡因子であること、ステント留置の近・遠位で新たに解離発生しうる(pSINE、dSINEという)ことなど驚くことばかりでした。 Lancet(2023Mar 4; 401: 773-788)急性大動脈解離(セミナー)最重要点は以下の14点です。 大動脈解離の院外心停止の7% type A、0.5% type B。心停止の死亡率100% Stanford、DeBakey分類では弓部限定解離が分類できない→non A non B解離とする 解離疑いでADD-RSチェック、D-dimer>500→造影CT!血圧左右差>20、縦郭>8cm 初期治療:opioidsとβ遮断薬(Ca拮抗薬)でHR60、BP<120、手術数の多い病院へ Type Aは即手術、Time is Death! 下行大動脈からの逆行type Aはfrozen elephant trunk 大動脈径≦45mm、血腫≦10mm、心嚢血腫なし、≧80歳、ARなしの時、保存治療可能 type Bの保存治療で6年生存率41%のため血管内治療(stent graft)増加 弓部のnon A non B解離は対処困難、frozen elephant trunk使用 遺伝50%:Marfan、Loeys-Dietz、脳動脈瘤、AAA、腎嚢胞、大動脈二尖弁、側頭動脈炎 大動脈径(N34mm)↑は解離リスク。≧φ4.5cm、患者の一親等(親、子)はコンサルトせよ 術前の抗血小板薬、抗凝固薬投与は独立した死亡因子 診断遅延因子は発熱、女性、正常血圧。キノロン、睡眠時無呼吸も解離リスク 心タンポナーデは心嚢内破裂か壁浸透性↑による。ARで新雑音。40~50%灌流不全 ステント後の近・遠位での解離をpSINE、dSINEという。type B保存治療の38%で合併症 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×