心因性だけじゃない!皮膚感覚異常の原疾患

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研究の背景:ガイドラインなく対応に苦慮

 皮膚感覚異常は皮膚に焼けるような感じ、チクチクする感じ、針で刺す感じ、くすぐられる感じ、虫が這うような感じ、痛覚麻痺、痛覚低下、痛覚過敏など多様な感覚を生じる疾患である。全身性と局所性に分けられるが、全身性の症状は心理面だけでなくさまざまな背景から生じるものがある。

 症状が皮膚に現れるために、患者は皮膚科を訪れることが多いが、皮膚科医はこのような症状を呈する患者が来たときに、困惑することが多い。診断や治療に関するガイドラインもないため、対応に苦慮しているのが現状ではないだろうか。そこで米・University of Miller School of Miami MedicineのAngelina Labib氏らが全身性皮膚感覚異常についての診断や治療などに関する論文108編を引用して行ったレビューを紹介したい。(J Am Acad Dermatol 2023; 89: 1192-1200)

羽白 誠(はしろ まこと)

はしろクリニック院長。大阪大学大学院招聘教員。1986年大阪大学医学部卒業。1991年大阪大学大学院(皮膚科学)で博士課程修了。1994年箕面市立病院皮膚科医長、関西労災病院皮膚科医長、1999年大阪大学大学院非常勤講師、2001年国立大阪病院(現国立病院機構大阪医療センター)皮膚科部長、2004年大阪警察病院皮膚科部長、2008年神戸女学院大学人間科学部非常勤講師を経て、現職(大阪大学大学院招聘教員は2005年から)。

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