思春期の抑うつ、対応は小児科?精神科?

重症度や寛解率を比較

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研究の背景:成人のうつ病はプライマリケアが精神科の代替に

 思春期の子どものうち20%程度が「抑うつ」を経験するとされる。これは自殺行動にもつながる重要な公衆衛生学的な問題だが、思春期はそもそも精神科へのアクセスに消極的という課題がある。そのためプライマリケア環境で「抑うつ」の評価と治療を行い、必要に応じて精神科の助けを受けることが推奨されている。

 成人では、抑うつを主訴に受診する患者の重症度はプライマリケアと精神科で同程度であり、同一のケアを提供した場合、寛解率に差がないことが報告されている(STAR*D研究)。これはプライマリケアが専門的治療の良い代替になりうることを示唆するが、思春期の抑うつに対し小児科が同様の役割を果たせるかは明らかでない。そこで今回、小児科と精神科で思春期のうつ病治療を比較した米国の研究を紹介したい(J Child Adolesc Psychopharmacol 2024; 34: 80-88)。

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