クローン病のT2T戦略にカプセル内視鏡は有用か モニタリングツールとしての可能性を検証 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 研究の背景:侵襲性の高い内視鏡検査をT2Tに組み込めるかはCQ クローン病は、進行性かつ慢性的な炎症性腸疾患であり、適切な治療が行われなければ、腸管の狭窄、瘻孔形成を経て、手術のリスクが高まっていく。近年、症状がないことが腸管における病勢の実際の安定を示すとは限らないという認識が広まっている。そのため、バイオマーカーや内視鏡での炎症抑制を指標(ターゲット)として、最終的には合併症の発症を防ぎ、長期的な予後の改善(ゴール)を目指すべきという「treat-to-target(T2T)」の考え方が注目を集めている(Gastroenterology 2021; 160: 1570-1583)。 T2T戦略はほとんどの場合、内視鏡やバイオマーカーで炎症が残存する症例で、炎症所見が正常化している患者よりも予後が悪いという相関関係から導き出されたにすぎず、これらの正常化を目指した治療の強化と介入が長期的な予後改善につながることを証明できた研究は少ない。そのような研究の数少ない1つが、便中カルプロテクチン(FCP)とC反応性蛋白(CRP)を指標にした治療強化が1年後の内視鏡的な活動病変を減少させることを示したCALM試験である(Lancet 2017; 390: 2779-2789)。 CRPやFCPの内視鏡的活動性病変の検出精度は必ずしも高くないと考えられていることから、侵襲性の高い内視鏡検査をT2Tに組み込むかは重要なクリニカルクエスチョンであった。 今回取り上げる研究は、そのような「プロアクティブな治療介入」が本当に効果的か否かを、低侵襲な内視鏡検査であるカプセル内視鏡(VCE)を使って検証した、非常に意義のあるランダム化比較試験(RCT)である(Gastroenterology 2025年3月17日オンライン版)。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×